2006年 3月 23日 (木) 22:55

インボリュートスプラインとは? その2
by 鶴城屋

前回の記事で写真を載せてませんでしたので、補足です(^^


インボリュートスプラインというものは、
簡単に言うと ↓の写真のような ギザギザ形状のことです。



これは、M1.667 歯数25 の 自動車用インボリュートスプライン
です。



角スプラインというものは、

こんな形状のものです。(外側はスプロケット形状です…)

インボリュートスプラインに比べて、ギザギザの数が少なくなります(当たり前)

角スプラインで多いのは 8ミリ幅 6ミリ幅ですねぇ。
たまに 11.7ミリ幅っての見かけます。



これらの内径スプラインの加工には、
スロッター、キー溝盤、ブローチ盤 などで加工する方法が一般的です。


もちろん、
内径スプラインに入る シャフト側はホブ盤とかで加工します。


2006年 3月 15日 (水) 23:31

インボリュートスプラインとは?
by 鶴城屋


インボリュートスプラインとは…
簡単に言ってしまえば、インボリュート曲線を用いたスプラインです。


よけいわかりづらくなってしまいましたかね(^_^;


スプライン形状でよく使われるのは、角スプラインとインボリュートスプラインです。
角スプラインより溝の数が多いインボリュートスプラインのほうが、強度面では強くなりますが加工が難しくなります。


また
歯車にはモジュール規格とDP規格(ダイヤメトラルピッチ規格)があるように、
インボリュートスプラインにも、モジュール規格とそれ以外があります。

モジュール インボリュートスプライン
SAE ANSI インボリュートスプライン
DIN インボリュートスプライン

などです。



中でも加工中によくお目にかかるのは
「JIS自動車用インボリュートスプライン」ですね。
M1.667 転位+0.8 とかが多いです。(^^


たまに見かけるのが、SAE規格。
これはDP規格にあたるものですが「SAE 8/16」とか「SAE 16/32」とかを見かけます。

なんで分数で書いてあるの(?_?と疑問になってしまいそうですが、
8/16 =>0.5って訳ではありません。

これは「歯の大きさ」と「歯丈」が違うという表示
「SAE 16/32」ですと、歯の大きさDP16歯丈DP32の低歯形状になります。


次回に続く...


2006年 3月 12日 (日) 00:17

チタンの歯車(?_?
by 鶴城屋

前回の記事で、
カネゴンさんから貴重な情報を教えていただきました!(^^)

まとめ
---------------------------------------------------------------
・歯切りはステンレスとあまり変わらない
・旋盤加工の方が厄介
・材料費が高い
・ドリルが弱い
・穴の面相度が悪いくなる
---------------------------------------------------------------

次に、自分調べた情報(金属の特徴)
---------------------------------------------------------------
・密度は、鉄の半分程度(鉄の半分程度の重さ)
・ヤング率も、鉄の半分程度(銅に近い値)
・強度が高い
・熱や電気を通しにくい
・耐食性はステンレスより強い
---------------------------------------------------------------

実際、弊社では加工したことないので詳しくはわからないのですが、
熱伝導率が小さいことから考えられるのは切削油が重要だと予想します。

歯切りの場合、
小さいモジュールでしたら 削る領域も少ないので「熱」が発生するのは少量ですみますが、
大きいモジュールの重切削の場合は、「熱」の影響によるカッター刃物の磨耗が懸念されます。


同様に旋盤加工の場合、
ワーク高速回転時の切削「熱」の影響で 刃先がすぐ磨耗しそうです。

とまぁ、
机上の空論をこねてますが、実際わかりません(^-^;;



材料費はどれくらいなんでしょう…
ステンレスよりも高いでしょうね(当たり前)

うーん、加工してみたい材料です。


2006年 3月 4日 (土) 14:18

アルミの歯車って、あまり無いですよね?
by 鶴城屋

久々に「歯車について」更新です。

既製品の歯車カタログには、アルミ製の歯車は載ってないことが多いです。
何故でしょう…
鉄や真鍮よりも軽く 強度もそれなりにあるアルミですが、あまり使われているのを見かけません。


使われない == なんらかの問題が、性質上ある からです。
実際どんな問題があるかというと…
摩耗というか、歯当たりがすり減るとズルズルになり、下手すると歯が吹っ飛びます。


では、どうしてなのか!?

歯車の歯っていうのは、歯面が摺り合わさって回転を伝達しますよね。
アルミは摺り合わせの効率が悪いのです。
(簡単に言うと、滑らないので磨耗も激しい)

また、鉄系の材料と比較すると線膨張率が約3倍と大きい
ということも挙げられるかと思います。


以上のことから、アルミ製の歯車はあまり見かけません。
(というか歯車には不向きな材質です)

あるとしたら、表面処理で摺動性を高める必要がありますね(^^
タフラム処理とかしたものをたまに見かけます。


※タフラム処理とは? … アルミの表面処理のひとつ、アルマイトの硬さと優れた摺動性をアルミに与えることができる処理






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