5月の初めの大型連休です。
弊社は昨日(5/2)まで通常業務でした。
また、土曜日(5/6)は出勤です。
なので、
実質3連休!!(笑)
ていうかね…
昨日一昨日(5/1〜5/2)に、まとめて注文書の山が!
しかも納期が超特急。
おかげで、連休明けの予定を前倒しで進めなくてはならなくなり、土曜日出勤と成ったわけです。
さてさて、久しぶりに加工ネタ
MCナイロンギアの 素材加工しました。
↓
↑まずは、材料探しから。
鉄と違って樹脂系の材料はあまり在庫しておりません。
(鉄ならば、端切れがゴロゴロ転がってるんですが…)
なので、使える材料を探すのですが、
寸法ピッタリってものは まずありませんから、多少大きいものを使う場合が多いです。
(もちろん 穴の部分の寸法は完成品より小さいものを使わないと駄目です)
今回は なにかの失敗部品の端切れを使います。
(MCナイロンの新品の材料は 取り寄せると結構値段高いのです…)
↑次に 旋盤に掴みます
こんな風に掴みます。
掴むところは専門用語でチャックといいます、動詞だとチャッキングとも言う。
↑次に 外径を削ります
外径っていうのは、素材の外側のことです。
チャック側をグルグル回しながら、刃物を動かし削ります。
(りんごの皮むきと同じ原理☆)
また、樹脂なので 鉄のように硬くありません。
サクサク削れますので、一回にガバっと切り込みを入れて削ります。
↑そのあと 内径を削ります
内径っていうのは、素材の内側(穴)のことです。
これもチャック側をグルグル回しながら、刃物を動かし削ります。
内径ってのは、歯車の要素の中で精度が必要な箇所です。
公差H7 ぐらいの精度がないと、ガタガタになり 歯車の精度も悪くなってしまいます。
(H7公差とは? … 穴の寸法を0よりちょっとだけ大きくする寸法)
内径の大きさにもよりますが、φ20(内径20ミリ)ですと +0.01程度大きくする
大きすぎても小さすぎても駄目です。
大きいと きっちり 嵌(はま)らないのでガタガタになり
小さいと 相手側のシャフト(軸)に 嵌りません。
ここで注意しなくてはならないのが!
MCナイロンは チャック圧で歪みます
チャック圧というのは、チャックを油圧で締め付けている関係上
その圧力がかかっている訳です。
鉄なんかだと、チャック圧で歪むことは少ないのですが、
樹脂だと 簡単に歪みます
ですので、歪み分を テーパー加工しなくてなりません。
※テーパー加工とは? … 斜めに削る加工
チャック側をあらかじめ内径小さくすることで、
チャックから離した後(歪みが戻ったときに大きくなる)を見越して加工してやります。
↑同じように反対側も削って、完成です。
こんな風にして歯車の素材を作ります。
このあと歯切り加工をし、バリ取りをして完成となります〜
MCナイロンは 加工したときの「熱」はそんなに持たないので、熱膨張は考えなくてもいいんですが、
チャック圧歪みを考慮しなくてはならないので、なかなか難しいです。
(歪み具合ってのは 機械の特性を知ることと勘が重要)
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by 鶴城屋
│2006/05/03 10:12
│仕事(加工ネタ)