2006年 5月 3日 (水) 10:12


大型連休ですね!
by 鶴城屋

5月の初めの大型連休です。

弊社は昨日(5/2)まで通常業務でした。
また、土曜日(5/6)は出勤です。

なので、実質3連休!!(笑)


ていうかね…
昨日一昨日(5/1〜5/2)に、まとめて注文書の山が!
しかも納期が超特急。

おかげで、連休明けの予定を前倒しで進めなくてはならなくなり、土曜日出勤と成ったわけです。


さてさて、久しぶりに加工ネタ
MCナイロンギアの 素材加工しました。



↑まずは、材料探しから。

  鉄と違って樹脂系の材料はあまり在庫しておりません。
  (鉄ならば、端切れがゴロゴロ転がってるんですが…)

  なので、使える材料を探すのですが、
  寸法ピッタリってものは まずありませんから、多少大きいものを使う場合が多いです。
  (もちろん 穴の部分の寸法は完成品より小さいものを使わないと駄目です)

  今回は なにかの失敗部品の端切れを使います。
  (MCナイロンの新品の材料は 取り寄せると結構値段高いのです…)



↑次に 旋盤に掴みます

  こんな風に掴みます。
  掴むところは専門用語でチャックといいます、動詞だとチャッキングとも言う。

  

↑次に 外径を削ります

  外径っていうのは、素材の外側のことです。

  チャック側をグルグル回しながら、刃物を動かし削ります。
  (りんごの皮むきと同じ原理☆)

  また、樹脂なので 鉄のように硬くありません。
  サクサク削れますので、一回にガバっと切り込みを入れて削ります。



↑そのあと 内径を削ります

  内径っていうのは、素材の内側(穴)のことです。

  これもチャック側をグルグル回しながら、刃物を動かし削ります。

  内径ってのは、歯車の要素の中で精度が必要な箇所です。
  公差H7 ぐらいの精度がないと、ガタガタになり 歯車の精度も悪くなってしまいます。
  (H7公差とは? … 穴の寸法を0よりちょっとだけ大きくする寸法)
  内径の大きさにもよりますが、φ20(内径20ミリ)ですと +0.01程度大きくする
  大きすぎても小さすぎても駄目です。
  大きいと きっちり 嵌(はま)らないのでガタガタになり
  小さいと 相手側のシャフト(軸)に 嵌りません。


  ここで注意しなくてはならないのが!
  MCナイロンは チャック圧で歪みます
  チャック圧というのは、チャックを油圧で締め付けている関係上
  その圧力がかかっている訳です。
  鉄なんかだと、チャック圧で歪むことは少ないのですが、
  樹脂だと 簡単に歪みます

  ですので、歪み分を テーパー加工しなくてなりません。
  ※テーパー加工とは? … 斜めに削る加工

  チャック側をあらかじめ内径小さくすることで、
  チャックから離した後(歪みが戻ったときに大きくなる)を見越して加工してやります。



↑同じように反対側も削って、完成です。

  こんな風にして歯車の素材を作ります。
  このあと歯切り加工をし、バリ取りをして完成となります〜


MCナイロンは 加工したときの「熱」はそんなに持たないので、熱膨張は考えなくてもいいんですが、
チャック圧歪みを考慮しなくてはならないので、なかなか難しいです。

(歪み具合ってのは 機械の特性を知ることと勘が重要)

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